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07/02/01
「もはや沈黙という選択肢はない」
米ワシントンで数万人が反戦集会
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1月27日、イラクからの米軍撤退を求める反戦集会が全米各地で行われた。中でも首都ワシントンの連邦議会前で行われた集会には全米40州から市民が駆けつけたほか、イラクで戦死した兵士の家族や従軍した退役軍人、野党・民主党議員、ハリウッドスターなどを含む数万人が参加(警察推計)。イラクからの早期撤退と、ブッシュ大統領が発表した増派の阻止を訴えた。
イラクからの撤退を求める議員連盟の共同創立者であるMaxine Waters議員は、「ジョージ・W・ブッシュは私たちを道義に反する戦争に導きました。彼はイラクに大量破壊兵器があると言って私たちを騙し、真実を語らず、惑わしている嘘つきです!」と痛烈に批判した。またイラクからの撤退を初めに主張した議員の一人であるLynn
Woolseyさんは、「流血と騒乱に耐えたこの4年間、3000人以上の米国人の生命が失われ、心と体に傷を負った者は数知れません。何万ものイラク市民が犠牲になり、数千億ドルが浪費されました。その結果はどうかといえば、米国の国際的な信用は地に堕ち、テロリストはむしろ勢いづいているのです」と語り、6カ月以内にイラクの占領を終わらせることなどを定める法律「H.R.508(Bring
the Troops Home and Iraq Sovereignty Restoration Act of 2007)」を実現すべく声をあげようと訴えた。さらにJohn
Conyers議員は、「私たちはベトナム戦争を止めたではありませんか。マーチン・ルーサー・キング博士とともに人権のために戦い、戦争をやめさせたではありませんか。民衆は必ず勝利します。いま再び私たちの手で戦争を終わらせましょう。勝利を!」と呼びかけた。

Photo by jcolman |
1年にわたりスナイパーとしてイラク戦争に従軍したGarrett Reppenhagenさんは、「私は誇りをもって戦場に向かいました。それは祖国が防衛を必要としており、世界で行われている不正を止める必要があると思っていたからです。ところが私たちは詐欺的な理由のために厳密な計画も、適切な訓練も、十分な装備もないまま戦場に送られました」と自身の体験を語り、「私たちは選挙で選んだ政府に対して圧力をかけ、イラクから軍隊を帰還させなければなりません」と訴えた。またイラク戦争に従軍した息子の母親であるBrenda Herveyさんは、「私の息子は昨年11月2日、イラクで重傷を負いました。いま彼は回復してドイツにいます。しかしジョージ・ブッシュが増派を決めたせいで、私の息子は再び戦場に行かなければならないかもしれません。議員の皆さんが私の息子やイラクに展開している米軍、そしてイラクの人々のためにできる最大の支援は、戦争を続けるための資金を出さないことです」と訴えた。
集会には、イラクへの従軍を良心的理由から拒否した初めての士官であるEhren Watada中尉の父親Bob Watadaさんも参加。1月中旬、Watada中尉は軍事裁判にかけられ「戦争の合法性に疑問を呈しているが証拠はなく、彼が命令を拒否する理由を説明できない」とし、6年間の懲役刑を科せられる危険に直面している。Bobさんはリンカーンの「抗議すべきときに沈黙するのは臆病者である」との言葉を引き、「私の息子は誇りある愛国的な米軍兵士として、『もうたくさんだ』と言うために立ち上がりました。部下たちを罪のない人々や子どもたちの虐殺に導き、企業の利益のために死なせることを拒否したために、軍の指揮官は彼を罰するのです。『王様は裸だ!』と言ったために、私の息子は罰せられるのです。軍は私たちが非難している独裁国家のように、私の息子を政治囚にしたがっています。米国憲法と民主主義のために、私たちは団結しなければなりません」と訴えた。

演説するショーン・ペンさん Photo by xxo23o |
ハリウッドスターも集会に参加した。俳優ショーン・ペンさんは「議会は私たちに依存するものです。私たちは議員の後ろにいるつもりはない。戦争へ資金を出すのをやめて、軍隊を家に戻せ」と語った。また俳優ティム・ロビンスさんは、20歳になるある男性の話を紹介、「ブッシュが増派を決めたせいで、彼は12週間の適切な訓練の替わりに、わずか2週間の訓練で戦場に送られるのです」と語った。ティム・ロビンスさんの妻で女優のスーザン・サランドンさんは、ホームレスの3人に1人が元兵士であり、4人に1人がPTSD(外傷後ストレス障害)に苦しんでいる実態に言及。復員軍人援護局の治療を求めているが、医者に見てもらうまで2、3カ月も待たされている事実を紹介した。イラク戦争では53000人以上が負傷しているが、医者は患者500人当たり1人に過ぎない。強い抗うつ剤や抗不安薬の服用によって送還される者も多く、200人以上が自殺。高い失業率や離婚率も問題になっている。サランドンさんは「一般教書演説ではこの危機に言及しませんでした。まるで戦争が向こうにしか存在しないかのように、です。私たちはイラクの政治的な危機から、悲嘆にくれ、重傷を負い、精神的に傷ついている米国の新世代を助ける方向へ軸足を移しましょう」と訴えた。

「もはや沈黙という選択肢はありません」――
ジェーン・フォンダさん Photo by xxo23o |
集会にはベトナム反戦運動の活動家で女優のジェーン・フォンダさんも姿を見せた。「私は34年間、反戦集会で話をしませんでした。それは私が自分の名前を広めるために反戦運動をしていると嘘をつき、運動を傷つけるのに利用されるのではないかと恐れたからです」――フォンダさんはベトナム戦時下のハノイを訪れて米国世論の袋叩きにあったことがある。「でも、もはや沈黙という選択肢はありません。私は今日ここに来られて光栄ですが、まだこんなことをしなければならないのかと悲しくなります。私たちはベトナム戦争から何も学ばなかった。同じ過ちを繰り返してしまいました」と語り、米軍のイラク増派阻止を訴えた。
今回の集会は反戦組織「平和と正義の連合」(UFPJ)をはじめ、女性権利団体「全米女性機構」(NOFW)など約10団体が組織した。なお当日の模様は米国の独立系メディア「Democracy Now!」や、動画共有サイト「You Tube」などで動画が配信されている。

Photo by kalexnova |
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